後遺障害14級【耳鳴り】が認定、後遺症慰謝料・逸失利益を取得したケース
事案の概要
事故の状況は、信号待ちで停車中に後方から追突されたという事故で、被害者は、頚椎捻挫の他に耳鳴り症を訴えており、治療中の段階からのご依頼となりました。
弁護士の活動
自賠責保険の後遺障害認定
本件は、追突事故でむち打ち症を発症したという、典型的な交通事故の事例でしたが、首の痛み等は比較的早い段階で収まったのに対し、耳鳴りの症状が強く、しかも長引いていたという点に特徴がありました。
耳鳴り症も一定の条件を満たせば、後遺障害の認定を受けることができますので、聴覚検査を複数回受けていただき、後遺障害診断書にオージオグラムを添付して被害者請求を行った結果、「14級相当」の後遺障害認定を受けることができました。
保険会社との交渉
後遺障害の認定結果を踏まえて相手の保険会社と裁判基準に基づいて交渉を行ったところ、後遺障害慰謝料について満額の支払いを受けることで示談が成立しました。
逸失利益については、事故後に減収がなく、むしろ収入が増えていたという問題がありましたが、同年代の男性の平均賃金を用いて計算する方法で合意に至ることができました。
ポイント
むち打ち症で耳鳴りを訴える方は多くはありませんが、稀ではありません。また、一度症状が出ると、他のむち打ち症の症状のように長期化する可能性があります。
このような場合に適切に賠償を受けるためには、早い段階で耳鼻科を受診していただき、事故後に症状が一貫して存在することを明確にしておくことが重要です。
また、後遺症が存在するにもかかわらず、収入が減るどころか増えているというような場合、逸失利益(後遺症による減収)を請求するには、相応の理由の説明が必要となります。
本件の場合、転職を伴っていたこともあり、この辺りの説明が通常以上に難しい点がありましたが、逸失利益についても一般的なケースとそん色ないような形で賠償を受けることができましたので、いい示談ができたのではないかと思います。

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交通事故の示談交渉で保険会社から提示される賠償金額は、本来受け取るべき適正額より低いことがほとんどです。
特に、後遺障害が残る事故や死亡事故では、弁護士が交渉することで賠償金が大幅に増額されるケースも少なくありません。
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