交通事故で弁護士に依頼すると本当に示談金は増額する?

2026-04-09

実際の交渉状況

 交通事故の被害者の方で、インターネットで弁護士を探されている方は、弁護士に依頼して本当に示談金が増額するのか?ということを疑問に思われているかもしれません。

 結論から申し上げますと、交通事故のお怪我に関する「損害額」の部分については、弁護士に依頼した場合、少なくとも弊所にご依頼ただいた事案に関しては、ほとんどのケースでそれまでに保険会社から示されていた金額よりも交渉により増額されています。

 もちろん、事案によりますので断定的なことを申し上げることはできませんが、これまでの経験上、保険会社が全く交渉に応じないということはほとんどないと言ってよいかと思います。

注意が必要な場合

弁護士費用特約がない場合の注意点

 増額ができたとしても、その増額幅に対して支払う弁護士費用の方が高いのであれば、弁護士に依頼した意味がありません。

 そのため、弁護士費用特約のご加入がない場合には、増額の見込み額と弁護士費用を比較して、弁護士に依頼するべきかどうかを見極める必要があります。

 この点は、ご依頼前の段階で、どれだけのメリットが見込めるのかご案内していますので、それを踏まえてご依頼いただければと思います。

 これに対し、弁護士費用特約のご加入がある場合には、増額分を上回る負担をするということはほぼないと言ってよいので、この点を心配する必要はありません。

過失が大きい場合

 交渉をしても増額ができないケースの典型例は、こちら側の過失が大きい場合です。

 このような場合でも、例えば慰謝料の額自体については増額となることが多いです。

 ただし、過失がある場合には、その分加害者側の負担額が減ることになります。

 交通事故の特殊なところは、強制保険の自賠責保険が存在することで、この自賠責保険は、よほど過失が大きくない限り、支払額が減額されることはありません。

 例えば、こちら側の過失が40%だとすると、治療費や慰謝料などの損害の合計額のうち、相手が支払うのは60%分のみです。

 慰謝料が100万円となっても、相手の支払額は60万円に過ぎないのです。

 これに対し、自賠責保険の場合は、上限が120万円となっていたり、慰謝料の算出方法が低くなっているといった問題はありますが、原則100%補償されます。

 このようなケースでは、加害者側から支払われる賠償金の額よりも、自賠責保険金の額の方が大きくなるということがあり得ます。

 その場合は、加害者との関係で賠償金の増額が見込めず、敢えて弁護士に示談交渉を依頼する必要はないということがあります。

 ただし、こうした場合でも、人身傷害保険の加入がある場合には、弁護士に依頼するメリットがあります。詳しくは弁護士にご確認ください。

その他増額が期待できないケース

 その他、あまり見られませんが、被害者本人と保険会社との交渉で、法律的にはまず認められないような支払いを保険会社が認めているようなことがあります(実費や特殊な休業損害のような部分で稀に見られます)。

 このような場合には、慰謝料等の部分で増額が期待できたとしても、慰謝料のところで強く交渉をした結果、それまで認めていた部分が撤回されるということにもなりかねませんので、どこまで交渉するかは慎重に見極める必要があります。

まとめ

 以上のように、過失が絡んだり、弁護士特約のご加入がなく比較的軽微なお怪我の場合には、増額が見込めないこともありますが、特に慰謝料の評価額については、弁護士が交渉すればほとんどのケースで増額が見込めるといって差し支えないと思います。

 基本的には、弁護士に依頼するメリットがあるものと考えて法律相談をご利用いただき、実際に弁護士に依頼すべきかどうかは弁護士から見通しの説明を受けていただいてからご判断いただければよいかと思います。