後遺障害併合14級【頚部痛・主婦】で事前提示額が低くなかったケース
事案の概要
事故状況は、被害者が高速道路の渋滞で停止中に、後方から加害者の運転する車両に衝突されたというもので、車両の後部が大きく破損し、被害者が頚椎捻挫・腰椎捻挫の傷害を負ったというものでした。
被害者は、1年5か月にわたって通院を続けたものの、頚部痛の後遺症が残存し、後遺障害14級9号が認定され、それを元に保険会社から賠償金の提示がされたところでご相談となりました。
当事務所の活動
提示されていた金額を弁護士が確認したところ、主婦としての休業損害の額も決して低くはなく、逸失利益も弁護士基準に近いものとなっていました。ただ、慰謝料の額が低くなっていたため、増額が見込めると判断し、ご依頼となりました。
弁護士が、裁判実務を指摘しつつ、丁寧に交渉を行った結果、慰謝料の増額が認められ、当初約211万円だったところが、約330万円に増額して示談することができました(他に後遺障害自賠責保険金として75万円)。
ポイント
本件の難しかったところは、ご依頼前に保険会社から提示されていた金額が決して低くはなかったというところにありました。
特に、通院期間が17か月に及んでいたのですが、頚椎捻挫・腰椎捻挫の治療期間としては異例と言ってもよい内容でした。
損賠賠償の実務では、治療によって症状の改善が見られなくなった段階では、「症状固定」といって治療費の支払いは停止し、以後、後遺障害として賠償を行っていくのが基本的な考え方です。
頚椎捻挫・腰椎捻挫の場合、痛みが数年にわたって残るということはありますが、17か月もの間、治療による改善の効果が見られているというのは考え難いです(一貫して改善が続いているのであれば、症状はなくなっていると考えられます)。
したがって、実際には17か月経過前に症状固定に至っていた可能性が高く、保険会社が過剰に治療費の支払いを行っていた可能性がありました。
そうすると、過払い分の治療費の清算のほか、通院慰謝料の計算の前提も変わってきますので、厳密には増額ができるか微妙なところでした。
幸い、改めてカルテを精査して治療期間の再検討をするといった対応はとられませんでしたので、従前の治療期間を前提に増額が可能となりましたが、依頼を受けられるか判断に迷う事案でした。
一般的には、保険会社は支払いが悪いという傾向がありますが、それはあくまでも慰謝料や逸失利益についてです。治療費については、むしろ裁判所の判断よりも支払いがよいこともあります(もちろん、裁判所の判断よりも酷い場合もあります)。
そのような場合、実際に通院した実績がそのまま維持されるとは限りませんので、仮に、裁判になったらどういった判断になるのかを考えつつ、示談の落としどころを検討する必要があります。
この辺りの判断は、実際に裁判を多く取り扱ってみないと分からないところですので、保険会社から提示された金額が妥当か迷われる場合は、弁護士にご相談いただくことをおすすめします。
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