Archive for the ‘お知らせ’ Category

ゴールデンウイーク休暇のお知らせ

2019-04-16

拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて,誠に勝手ながら弊所では下記の期間を休業とさせていただきます。
 ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

休暇期間

2019年4月27日(土)~2019年5月6日(月)

冬季休暇のお知らせ

2018-12-25

拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて,誠に勝手ながら弊所では下記の期間を休業とさせていただきます。
 ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

休暇期間

平成30年12月29日(土)~平成31年1月3日(木)

夏季休暇のお知らせ

2018-08-10

拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて,誠に勝手ながら弊所では下記の期間を休業とさせていただきます。
 ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

休暇期間

平成30年8月15日(水)・平成30年8月16日(木)

【年末年始の営業に関するご案内】

2017-12-28

拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて,誠に勝手ながら下記の期間を休業とさせていただきます。
 ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

休暇期間

平成29年12月29日(金)から平成30年1月3日(木)

【夏季休暇・営業時間変更のご案内】

2017-08-08

誠に勝手ながら,弊所では,下記の期間を夏季休暇期間とさせていただきます。

休暇期間 平成29815日(火)~平成29818日(金)

※平成29年8月14日(月)は,営業時間を16時までとさせていただきます。

 

また,平成29年8月21日(月)から,サービス向上のため,営業時間を下記のとおり変更させていただきます。

営業時間の変更

(平成29810日まで)

10時~19

(平成29821日から)

9時~18

 

 ご面倒をおかけしますが,ご了承の程,何卒,よろしくお願いいたします。

【ゴールデンウイーク休業のご案内】

2017-04-13

拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて,誠に勝手ながら下記の期間を休業とさせていただきます。
 ご迷惑をおかけしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

休暇期間

平成29年5月3日(水)から平成29年5月7日(日)

鎖骨骨折による後遺症と損害賠償のポイント

2017-03-02

 交通事故によって後遺症(後遺障害)が生じる典型的なケースとして,これまでにいくつか見てきましたが,今回は同じく交通事故でよく生じる怪我の1つである鎖骨骨折というものがあります。

 弁護士として様々なお話を伺っているときに,診断書の傷病名というところに着目するのですが,「鎖骨骨折」は,交通事故の衝撃で被害者が転倒して手やひじや肩などを地面についたようなときに,その衝撃で発生することが多いため,歩行者や自転車・バイクの被害者によく見られる診断名です。

 また,ケースによっては,シートベルトの圧迫によっても発生することがあるようです。

 このように,お困りの方も多いと思われる鎖骨骨折の後遺症や損害賠償について今回は見ていきます。

 

想定される後遺障害の等級は?

12級5号

 裸体となったときに明らかに分かる程度に鎖骨が変形癒合した場合,12級5号が認定されます。

 レントゲン写真によってはじめて分かる程度であれば,ここには該当しません。

 

12級6号

 鎖骨は肩甲骨とつながっており,鎖骨骨折により,肩関節の可動域制限・運動障害が発生する可能性があります。

障害が残った側の肩関節の可動域が,健側の4分の3以下となっている場合は,後遺障害等級12級6号の認定が見込まれます。

 

12級13号

 骨折によって痛みなどの神経症状が残った場合で,骨癒合の不全や関節面の不整などがあって,その症状の存在を医学的に証明することができる場合には,12級13号が認定されることになります。

 

等級の併合について

 12級5号が認定されて,さらに痛みがある場合,12級13号と併合で11級とはならず,痛みは12級5号の中に含まれているという形で判断されます。

 これに対し,12級5号が認定され,さらに肩関節に健側と比較して4分の3以下の機能障害が発生した場合,機能障害について12級6号が認定され,併合11級となります。

(「障害認定必携」参照)

 

弁護士による示談交渉・増額のポイント

12級6号の場合

 12級6号が認定される場合,通常は骨癒合の不全や関節面の不整が認められるので,それに伴う可動域制限が改善するということは考えにくいです。

したがって,逸失利益の労働能力喪失期間については,原則にしたがって就労可能年齢一杯分(実務的には67歳までとされることが多いです。)とされるべきであると考えられます。

12級13号の場合

 12級13号の場合,神経症状による後遺障害であるため,労働能力が回復する可能性も否定できません。

しかし,むち打ち症とは異なりますので,基本的には労働能力喪失期間の限定は行うべきではないと考えるべきでしょう。

 

12級6号と12級13号の認定と損害賠償について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 ・「肩・ひじ・手の関節の後遺症の賠償

 ・「骨折による後遺障害等級12級13号のポイント

 

12級5号の場合

 12級5号のみが認定された場合の後遺障害逸失利益については,注意が必要です。

 なぜなら,「鎖骨の変形障害は,それ自体では労働能力に影響与えるものとはいえない。」などと考えられることがあり,裁判上も厳しく判断しているものがあります。

 この場合でも,12級6号や12級13号も問題になるような場合であれば,その中で損害賠償が認められることになりますので,それほど問題にならないかもしれません。

 しかし,上記のような他の後遺障害が認定されるレベルに至っていないものであっても,モデルのように外見が労働能力に影響するような職業はもちろんのこと,通常の労務に支障が生じることは考えられますので,逸失利益を全く否定することは妥当ではありません。

 この際の逸失利益の計算については,被害者の職業や,変形障害以外の障害の内容等を元に判断していくことになります。

(2005年版赤い本下巻 参照)

 

慰謝料

 後遺症の慰謝料については定額化が進んでいますので,こちらをご覧ください。

 ・「後遺症の等級と慰謝料について」

 

まとめ

 鎖骨骨折に関する後遺症として想定されるものとしては,以上のように複数のものが考えられます。

 そのため,どのような後遺障害の認定がされる可能性があるのかを後遺障害の申請の前に見極め,そのために必要な3DCT検査を受けておくなどして準備を整えた上で申請を行うことが重要となります。

 また,後遺障害の認定が受けられた場合でも,12級5号のように逸失利益の算定に強く争いが生じる可能性があるものもありますので,交渉の際には,自分にとってどの程度の損害賠償が妥当なのかを見極める必要があります。

 弁護士にご依頼いただいた場合,後遺症の申請サポートを行うほか,適正な金額での損害賠償を受けられるべく,強く交渉をしていくことが可能になりますので,交通事故で鎖骨骨折となった場合は,お早めに弁護士にご相談ください。

肩・ひじ・手の関節の後遺症(12級6号など)の賠償

2017-02-15

 交通事故によって後遺症(後遺障害)が残ることは少なくありませんが,後遺症が残ったからといって,全てが加害者に請求することができる損害賠償の対象となるとは限りません。

 自賠責保険の後遺障害等級に該当するかどうかがポイントとなってきます。

 今回は,交通事故で比較的多く見られる後遺障害の中でも,上肢の運動障害(可動域制限)について認定される12級6号について,認定された後の損害賠償の問題も含めて見ていきます。

 

上肢の関節の機能障害(運動障害)に関する自賠責保険の基準

 上肢の関節の機能障害(運動障害)が後遺症として残った場合の,自賠責保険における後遺障害等級は以下のとおりです。

(「労災補償 障害認定必携」参照)

 

6級6号

1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの

8級6号

1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

10級10号

1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

12級6号

1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

 

「関節の用を廃したもの」とは

①関節が強直したもの

 肩関節の場合は,肩甲上腕関節が癒合し,骨性硬直していることがエックス線写真により確認できるものを含む。

②関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの

③人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節のうち,その可動域が健側の可動域の1/2以下に制限されているもの

 

「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは

①関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの

②人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節のうち,「関節の用を廃したもの」の③以外のもの

 

「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは

 関節の可動域が健側の可動域角度の3/4以下に制限されているもの

 

 今回は,この中の主に12級6号について見ていきます。

 

認定のポイント

 上記のとおり,12級6号は,3大関節の中の,1つの可動域が,健側の可動域の3/4以下に制限されていれば認定されることになります。

 そこで,この意味について確認しておきます。

3大関節

 3大関節とは,①肩関節,②ひじ関節,③手関節のことをいいます。

可動域

 可動域とは,関節がどの程度動くのかを示しています。

健側(けんそく)とは

 健側とは,障害が残った腕など(患側)に対して,障害が残っていない方の腕などのことを指します。

関節可動域の測定

 関節可動域の対象となるのは,以下のものです(主要運動といいます。)。

肩関節

屈曲or外転+内転

ひじ関節

屈曲+伸展

手関節

屈曲+伸展

 

測定方法

 自分の力で動かす自動運動と他人の力を借りて動かす他動運動が考えられますが,基本的に可動域の測定を行う場合は他動運動の数値を用います。

 ただし,末梢神経損傷を原因として関節を稼働させる筋が弛緩性の麻痺となり,他動では関節が動くものの自動では動かせないような場合等,他動運動による測定値を用いることが適当ではない場合には,自動運動を用いることがあります。

 自動運動を用いて測定する場合は,その測定値を(   )で囲んで表示するか,「自動」または「active」などと明記することになります。

 測定は,日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会によって決定された「関節可動域表示ならびに測定法」にならって行われることになります。

 

後遺障害の対象となっていない側にも障害がある場合は?

 上記のように,可動域制限の程度は,健側と患側の比較によって行いますが,事故とは関係なく,健側となるべき側に障害があるような場合,患側の比較をしても,障害がないという結果にもなりかねません。

 このような場合,各可動域について設定されている「参考可動域」との比較によって評価されることになりますので,後遺障害診断書作成の際に,そのことが分かるように医師に記載してもらいましょう。

 

参考運動とは?

 上記のような主要運動とは別に参考運動というものがあります。

 これは,主要運動の可動域が1/2(10級10号)又は3/4(12級6号)をわずかに上回る場合に,このままでは12級6号又は非該当となってしまうところを,参考運動がそれぞれ1/2又は3/4以下となっていれば,10級10号又は12級6号と認定するというものです。

 この「わずかに」とは,原則として5度であり,一部の機能障害については10度とされています。

 このような場合に,参考運動の測定を行っていなければ,当然このことは考慮されませんので,主要運動の可動域制限が,等級の認定基準にわずかに満たない場合には,参考運動の可動域の測定も欠かさずに行うようにしましょう。

 

注意点

 このように,可動域制限さえ出ていれば等級が認定されるかというとそうではありません。

 機能障害の原因となる骨癒合等の問題が画像上明らかでなければ,痛みについての14級9号にとどまるか,後遺障害非該当ということもあり得ます。

 そのため,この点について,骨癒合の状態等についてCT等でしっかりと確認しておく必要があります

 以上のように,後遺症に見合った等級の認定が行われるためには,しっかりとチェックしておくべきことがありますので,弁護士にご依頼いただいた場合,後遺障害診断書が適切に作成されるためのサポートをさせていただきます。

 

示談交渉・損害賠償上のポイント

 上記のような点をクリアして12級6号が認定された場合の損害賠償上の問題点についてご説明します。

 後遺障害に関する損害賠償では,基本的に慰謝料と逸失利益が問題となるのですが,このうちの慰謝料については,12級だと290万円程度が相当とされており,それほど問題とはなりません。

 また,逸失利益についても,同じ12級でも,「12級13号」の場合と異なり,就労可能年限である67歳までが労働能力喪失期間として認定されることが通例ですが(例外はあります。),保険会社はできるだけ賠償金を低く見積もってくることが多いので,この点で減額されないようにしっかりと交渉していくことが必要になります。

 この点も,やみくもに交渉をすればいいというわけではありませんので,弁護士にご依頼いただいた場合,請求を基礎づける過去の事例を示すなどして,適正な賠償額が支払われるように根拠に基づいて交渉をしていきます。

 

まとめ

 12級6号が認定されるためには,自賠責保険の後遺障害認定は原則として書類審査ですので,ご自身の障害の程度が正しく評価されるために,必要な検査を受け,それが後遺障害診断書上も表れているかが重要です。

 また,損害賠償請求に当たっては,不当に減額されないように適切に示談交渉を行っていく必要があります。

 弁護士にご依頼ただければ,後遺障害の申請から損害賠償の示談交渉まで行いますので,交通事故で負った後遺症についてご不安な場合は,一度弁護士にご相談ください。

 

 後遺障害に関する一般的な説明についてはこちらをご覧ください →「後遺症が残った方へ」

 

圧迫骨折と11級7号の認定・示談のポイント

2017-01-18

 交通事故で怪我を負った場合,治療を行ってもどうしても元通りとはいかず,後遺症(後遺障害)が残ってしまうことがあります。

 後遺症に関する損害賠償の請求方法には,ある程度決まった方式があるのですが,内容によってはどうしても定型通りに処理することが難しいものもあります。

 今回は,その中でも比較的よく見られる圧迫骨折について後遺障害等級11級7号が認定された場合について,等級の認定の段階と損害賠償請求の段階における逸失利益や慰謝料といった損害賠償の弁護士による示談交渉・増額のポイントについて紹介したいと思います。

 

圧迫骨折とは?

 私たちの体には,身体を支える脊椎というものが存在しますが,この脊椎を構成する椎体というものに力が加わってつぶれてしまうことがあり,このことを圧迫骨折と呼んでいます。

 圧迫骨折は,若い人でも非常に強い力が加わることによって発生することがありますが,高齢になって骨粗しょう症になったりすると,それほど大きな力が加わらなくても日常生活における軽い転倒などによって発生することがあります。

 

圧迫骨折で認定される可能性がある後遺障害等級

 実際に圧迫骨折となった場合,認定される後遺障害等級としては以下のものが考えられます。

 

変形障害

6級5号

脊柱に著しい変形を残すもの

8級相当

脊柱に中程度の変形を残すもの

11級7号

脊柱に変形を残すもの

 

 変形障害の各等級の区別は,後方椎体高と比較して前方椎体高がどの程度減少しているのか,後彎は発生しているか,コブ法による側彎度が50度以上か,回旋位,屈曲・伸展位の角度はどうなっているのかといった点に着目し,条件を満たしていれば,6級5号あるいは8級相当の後遺障害等級が認定されることになります。

 

運動障害

6級5号

脊柱に運動障害を残すもの

8級2号

脊柱に運動障害を残すもの

 

 運動障害の各等級の区別は,頸椎と胸腰椎の双方に圧迫骨折等が生じ,それにより頸部と胸腰部が強直したか(6級5号),頸椎又は胸腰椎のいずれかに圧迫骨折等が生じ,頸部又は胸腰部の可動域が参考可動域角度の2分の1以下に制限されたか(8級2号)といった点でなされることになります。

 

荷重機能障害

6級相当

荷重機能の障害の原因が明らかに認められる場合であって,頸部及び腰部の両方の保持に困難があり,常に硬性補装具を必要とするもの

8級相当

荷重機能の障害の原因が明らかに認められる場合であって,頸部又は腰部のいずれかの保持に困難があり,常に硬性補装具を必要とするもの

 

 荷重機能障害の区別は上記のとおりで,「荷重機能の障害の原因が明らかに認められる場合」とは,脊椎圧迫骨折・脱臼,脊柱を支える筋肉の麻痺又は項背腰部軟部組織の明らかな器質的変化があり,それらがエックス線写真等により確認できる場合をいいます。

 運動障害の場合と共通することですが,これらの形式的要件を満たしていても,受傷の程度によっては,因果関係がないとして見込んだ等級の認定が受けられないということもありますので注意が必要です。

 

11級7号の認定とは

 11級7号の要件は以下のとおりです。

11級7号

①脊椎圧迫骨折を残しており,そのことがエックス線写真等により確認できるもの

②脊椎固定術が行われたもの(移植した骨がいずれかの脊椎に吸収されたものを除く)

③3個以上の脊椎について,椎弓切除術等の椎弓形成術をうけたもの

 

 認定の要件は以上のとおりで,圧迫骨折の診断がされていれば,11級7号が認定されることが多いと言ってよいでしょう。

 しかし,既に述べたとおり,圧迫骨折は日常生活でも発生する可能性があり,事故によって生じたものであるかどうか(陳旧性のものかどうか)が問題となることもあります。

 この点については,事故直後にMRI検査を受けることにより,陳旧性のものかどうかを確認することができますので,圧迫骨折が疑われる場合は,早期にMRI検査を受けるようにしましょう。

 なお,今回対象としているのは,この中の①ですが,事故で発症したヘルニア等の治療法として脊椎の固定術が行われた場合には,②によって11級7号が認定されることになり,そのようなケースも比較的よく見られます。

 

弁護士による11級7号の示談交渉・増額のポイント

逸失利益の計算方法は?

 11級7号に限らず,後遺症に後遺障害等級が認定されると,慰謝料の他に逸失利益を請求することができますが,11級7号の場合,この逸失利益の賠償金額について争われることが多いのです。

 この点について詳しく見ていきましょう。

ⅰ 逸失利益の一般論

 逸失利益とは,後遺症によって仕事が以前のようにできなくなったことによる将来分を含めた減収に関する賠償のことをいいます。

 通常,後遺障害等級は,症状がこれ以上良くならない状態(症状固定)で,残った症状について認定されるものです。

 したがって,減収が見込まれる期間を仕事が可能な期間分について,症状固定時の障害の程度に応じて目一杯請求することになります(67歳までとするのが一般的)。

ⅱ 11級7号の場合

 上記一般論に対し,11級7号の場合,そもそも他の11級の後遺障害(例えば,手の人差し指,中指,薬指のいずれかを失った場合等)と同程度の労働能力の喪失があるのか,労働能力の喪失が一生涯続くものなのか,といった点について様々な議論があります。

 この点については,裁判上も判断が確定しているわけではないので,被害者の年齢や職業,骨折の部位・程度等を考慮して,具体的に見ていくほかありません。

 もっとも,基本的には,他の11級と同様の労働能力の喪失があるというのが基本的な考え方となりますので(2004年版赤い本下巻参照),安易に妥協することはできません。

 

慰謝料の額は?

 後遺症について11級が認定された場合のいわゆる裁判基準による慰謝料の相場は,420万円程度とされています。

 慰謝料については,逸失利益の場合とは異なり,圧迫骨折後の11級7号の場合であっても,この相場にしたがって支払われる傾向にあります。

 

まとめ

 圧迫骨折による11級7号のポイントは,事故によって生じたものであることを証明するためにまずはMRI検査を受けるということと,逸失利益の請求について何が問題となるのかを正確に把握しておくということにあります。

 なお,上記のような労働能力喪失の程度・期間については,厳密にいうと,11級7号に限らず争いになりやすいところではあります。

 しかし,11級7号の場合,裁判上も確定した考えがあるわけではなく,相手方と争いになりやすく,自身の見解を説得的に主張していくことが重要となってきます。

 そのため,交通事故によって圧迫骨折が診断された場合には,弁護士にご相談の上,適切に交渉を行っていくことをおすすめします。

 

 後遺障害に関する一般的な説明についてはこちらをご覧ください →「後遺症が残った方へ」

 

骨折による後遺障害等級12級13号のポイント

2016-11-14

 前回は,交通事故の後遺障害(後遺症)の中では比較的軽いとされる14級の中でも,神経症状が残った場合の後遺障害等級14級9号「局部に神経症状を残すもの」に特に焦点を当ててみました。

 今回は,同じ神経症状の中でも,交通事故で骨折した後に後遺障害等級12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」の障害が残った場合について,認定や逸失利益や慰謝料といった損害賠償の弁護士による示談交渉・増額のポイントについて見ていきたいと思います。

 (関節の可動域制限について12級6号が認定された方はこちら→「肩・ひじ・手の関節の後遺症の賠償」

 

骨折と後遺症(後遺障害)

 交通事故に遭ったときに身体のどこかを骨折するということは,むち打ちと同様に交通事故の被害者の方によく見られることです。

 また,骨折をした後,時間をかけて治療をしても痛みが消えなかったり,運動障害(可動域制限)が出たり,骨が変形してしまうこともありますが,そのような後遺症については,加害者からしっかりと損害賠償を受けなければなりません。

 今回見ていくのは,これらの後遺症のうち,痛みを中心とする神経症状に関する後遺症です。

 

想定される自賠責保険の後遺障害等級は?

 骨折後に痛みの後遺障害が残った場合に認めれられる後遺障害等級としては,前回見た14級9号「局部に神経症状を残すもの」のほかに,12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」が考えられます。

 ここでのポイントは,どちらに認定されるかは症状だけでは分からないということです。

 この2つは,どちらが認定されるかによって想定される損害賠償の金額が大きく異なってきますので,これらがどのように区別されているのかが重要になってきます。

 

14級9号と12級13号の違い

 自賠責保険が準用する労災の認定基準では,12級は「通常の労務に服することはできるが,時には強度の疼痛のため,ある程度差支えがあるもの」,14級は「通常の労務に服することはできるが,受傷部位にほとんど常時疼痛を残すもの」とされています。

 しかし,この基準はあいまいで,今一つ区別の基準が分かりません。

 一般的には,14級9号と12級13号を区別する基準としては,12級は「障害の存在が医学的に証明できるもの」であり,14級は「障害の存在が医学的に説明可能なもの」とするものなどが挙げられています。

 これにより,骨折の場合には,画像によって関節面の不整や骨癒合の不全が見られることが,12級13号が認定されるポイントとなってきます。

 そのため,骨折による症状についてきちんと賠償を受けるためには,上記のような異常を確認するためのCTやXP,MRIといった検査を受けることが重要となります。

 

弁護士による12級13号の示談交渉・増額のポイント

 上記のような点に留意して,後遺障害等級12級13号が認定されたとして,損害賠償の示談交渉や裁判の中ではどのようなことが問題になるのでしょうか?

逸失利益は?

 神経症状についての後遺障害については,特に逸失利益の労働能力の喪失期間(労働へ支障が生じる期間)が争いになることが多く,しかも,同じ12級13号であっても,症状の原因が何であるかによって判断が分かれるところでもありますので,以下で詳しく見ていきます。

 そもそも後遺障害とは,原則として,治療をしても良くならない状態になったときに残った症状について認定されるものです。

 したがって,逸失利益(後遺症による労働への支障によって生じる減収)は,働いている限り生じるものと考えられます。

 このことは,例えば交通事故で腕などを失ったようなケースを想定すると分かりやすいと思います。

 ところが,神経症状の場合には,あくまでも感覚的な問題であるため,被害者本人の馴れなどによって,労働能力が回復するのではないかという問題があるのです。

 14級9号に関する記事でも言及しましたが,特にむち打ち症の場合にはこのことが問題とされやすく,裁判をしたとしても,労働能力喪失期間が10年程度に限定されることが一般的になっています。

保険会社との示談交渉のポイント

 保険会社は,上記のようなむち打ち症に関する12級13号の一般論を元に,労働能力をかなり短く設定しようとしてきます(10年未満を主張してくることも珍しくありません。)

 上記のように,12級13号で労働能力喪失期間を10年などとされることも多いため,あるいは,そのような提示を受けても,そういうものなのかと思われるかもしれません。

 しかし,同じ12級13号であっても,骨折の場合とむち打ちの場合では事情が異なり,原因がはっきりとしていて,しかもその原因がなくなることがないと考えられます。

 そのため,骨折で12級13号が認定された場合であれば, 過去の裁判例上,症状が骨折部位によるものであるという理由によって,特に労働能力喪失期間を行わなかったものが数多くあります。

 したがって,どの程度の賠償を相手に求めることができるかは,過去の事例を調査し,慎重に検討した上でしっかりと交渉で必要があります。

 この点は,弁護士によっても違いが出るところでもありますので,依頼される前によく説明を受けて,弁護士の方針を確認してください。

慰謝料は?

 後遺症について12級が認定された場合のいわゆる裁判基準に従った慰謝料の相場は,290万円程度とされています。

 裁判上は,多くのケースでこの相場にしたがって請求が認められていますので,保険会社が低い金額を提示してきた場合は,しっかりと交渉していく必要があります。

 

まとめ

 このように,12級13号は,認定されるかどうかという点で,どのように医学的な証明を行うべきかということがまず問題となり,認定された後は,どの程度の賠償を受けることができるかということで特有の問題があります。

 12級13号が認定されるような症状が残っている場合には,交通事故事件に詳しい弁護士にご依頼されることをおすすめします。

 

 後遺障害に関する一般的な説明についてはこちらをご覧ください →「後遺症が残った方へ」

 

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